法華経の風景
日本各地に点在する法華経にまつわる風景——。120点あまりの写真と12本のエッセーを通して各地・各時代の法華経の痕跡に迫る一書である。
これは、ウェブサイト「note」上の「アジアと芸術digital」(鳳書院)に、2023年4月から連載された「法華経の風景」全12回を書籍化したもの。
シルクロードを介し、朝鮮半島から日本にもたらされた仏教。なかんずく〝諸経の王〟と呼ばれる法華経——。古代に観世音寺が創建された太宰府や、最澄が大乗戒壇を開いた比叡山、中世に日蓮が拠点とした鎌倉、近世に法華衆が力を持った京都や堺、近代になってからは宮澤賢治が暮らした花巻など、各地の〝法華経にまつわる風景〟を通観し、これまであまり語られてこなかった日本の歴史の一部分を浮かび上がらせている。
写真は、日系二世の元米兵の撮影をライフワークとする宍戸清孝氏。2004年には同テーマの写真展「21世紀への帰還IV」で伊奈信男賞を受賞した。エッセーは、ライターの菅井理恵氏が執筆。さらに、日本思想史、日本文化論を専門とする佐藤弘夫・東北大学名誉教授が解説を寄せている。 傅益瑶著『水墨の詩』『傅益瑶作品集 一茶と芭蕉』に続く、「アジアと芸術」シリーズの第3弾。
傅益瑶作品集 一茶と芭蕉
水墨画家・傅益瑶(ふ・えきよう)が、小林一茶の俳句と、松尾芭蕉の「おくのほそ道」から67点を選んで絵を描き、文章とともに収録した作品集。「アジアと芸術」シリーズの第2弾。
著者は、中国画壇の巨匠・傅抱石を父に持ち、幾多の風雪を越えて日本に留学。平山郁夫氏、塩出英雄氏といった名だたる画家に薫陶を受け、中国伝統文化を礎に、水墨画の新境地を拓いてきた。
著者は本書で語っている。「時に想像の翼を広げて、私は二人の詠んだ世界を描きました。時空を超えて芸術と自由に遊ぶことは、人間だけに与えられた素晴らしい特権であると私は思っています」(「はじめに」から)
カバー絵は、著者の書き下ろし画である。近江国・義仲寺での時雨忌(芭蕉忌)に駆けつける一茶(左)の目には芭蕉(右)の姿が。芭蕉が世を去って百年あまりの歳月が流れていた――。
一茶は詠んだ。「義仲寺へ急候はつ時雨」――。
「二人の俳句に流れる精神は通じ合っている」と著者は言う。独自の世界観で描かれた作品の数々に触れ、一茶と芭蕉と一緒に旅するような遊び心に溢れた一冊となっている。
名字の言セレクション① 2023~2024
『名字の言セレクション』は、聖教新聞1面の人気コラム「名字の言」を書籍化した新シリーズです。 第1弾の今作は、2023年4月1日から、本年2024年3月末までの作品から精選して収録しています。 特に今作は、「広宣流布大誓堂」完成10周年を迎えた2023年11月18日付から同30日付の作品を「第1章 永遠に師と共に」としてまとめています。 日々、人類の幸福と世界平和の実現に向けて前進する友の心を鼓舞する一書です。
新装改訂版 随筆 正義の道
中学生・高校生を対象に大好評を頂いた『随筆 正義の道』(2009年10月発刊)を、読者からの強い要望を受け、このほど「新装改訂版」として新たに発刊しました。
新時代に相応しいコンパクトな判型で、若い世代が手に取りやすいデザインになりました。
内容は、「新装改訂版」の発刊にあたり新たに書き下ろした「はじめに」、未来部機関紙に掲載されたエッセーや中高生に向けた教学研修、「家族が見た もう一つの『香峯子抄』」、海外講演などを収録しています。 青年世代だけでなく、多くの世代にとって、師が開いた「正義の道」を学ぶ一書です。
最新! 日本の恐竜
「ティラノミムス・フクイエンシス」など2024年6月までに日本国内で化石が発見され、学名がついた恐竜13種がついに正体を現した
色鉛筆による復元画は本邦初
2024年6月までに日本国内で化石が発見され、国際的に通用する学名がついた恐竜13種と海の爬虫類3種を最新の研究成果をもとに紹介しています。監修は、国立科学博物館名誉研究員の冨田幸光博士です。 日本国内産出の恐竜に限定した「恐竜本」は、恐竜ファン待望の一書です。本書で紹介している新属新種の日本産の恐竜13種のうち、なんと7種が福井県の北谷で産出しています。中でも2023年9月に学名がついた「ティラノミムス・フクイエンシス」を、本書では先駆けて紹介しています。しかも、この恐竜は羽毛恐竜で、「色鉛筆による復元画」は本邦初。従来の恐竜のイメージを一新させ、他の「恐竜本」の復元画を見慣れた恐竜ファンをきっと驚かせるはずです。 巻末に、恐竜の全身骨格や化石などを展示している国内の博物館48館のガイドを掲載しています。 読者対象はおとな(中学生以上)ですが、学童や日本語を学ぶ外国の方にも読みやすいように随所に送り仮名をつけ、わかりやすい表現をこころがけました。
※この電子書籍は、リフロー型です。紙版の版面レイアウトをそのまま再現したものではありません。
みどりとかのこ 今日も元気で!
作家・脇谷みどりさんが、脳性まひの娘・かのこさんとの40年以上にわたるドラマを綴りました。「かのこさんの介護」を柱に、「両親の介護」「障がいをもつ妹を巡る兄の葛藤」、そしてかのこさん自身が日々成長していくキセキの数々――。信仰を基盤にして、「負けたらあかん!」と多くの苦難を一つずつ勝ち越えてきた著者が、家族や友人知人、さまざまな人々と織りなすヒューマンエッセーです。 著者は呼びかけます。「『ほんまもんの人生』を生きられるんやで 必ず幸せになれるんや!」――読む人に生き抜く勇気と希望を届ける1書です。
ぶら~り文学の旅
日本の文学作品を読みながら、作品にゆかりの地を旅する読み物です。著者は、作家で日本文藝家協会常務理事の村上政彦氏。聖教新聞紙上で2020年から2年間にわたり連載された国内編をまとめ、書き下ろし作品とともに書籍化しました。
「はじめに」から――
本を読む行為は、旅をすることに似ている。知らない風景や知らない人との出会いがある。
未知の何ものかとの出会いは、人の生き方を更新する。読書も旅も、人を成長させてくれる。そこでせめて、本を読むことで旅の気分をあじわっていただきたいと思って、僕が読んできた小説や詩を紹介させてもらうことにした。
もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ
夜回り先生 いのちの講演
本書の巻頭で、著者はこう綴っています。
この本は、もうすぐ死に逝く私から、 いまを生きる君たちへのメッセージです。 私は、君たちに伝えたい。
「生きていてくれて、ありがとう」 「いいもんだよ。生きるって」
高校教諭をしていた著者は、教え子が薬物乱用によって事故死したことをきっかけに「夜回り」を開始。これまで30年間にわたって、ドラッグ、不登校・ひきこもり、児童虐待、さらに貧困や東日本大震災後の若者の支援などの活動を展開してきました。
本書では、66歳になった著者がどうしても子どもたちに伝えておきたい「いのちの尊さ」を、「いのちの講演」として語り残したものです。
生きてください。 生き抜いてください。
著者が発信する渾身の叫びを、一人でも多くの読者、とりわけ子どもたちの心に届けたいと願っています。
新版 宗教はだれのものか
三代会長が開いた世界宗教への道
創価学会は、いかにして世界宗教への道を切り開いてきたのか。その途上には、いかなる勢力が広布の前進を阻もうとしたのか――。 この一冊で、学会の誕生から、今や世界192カ国・地域に広がるSGI(創価学会インタナショナル)の発展の軌跡、そして、創価の三代会長の激闘と精神を学ぶことができる。 2015年発刊の「最新版」からの抜粋と、「WEB第三文明」での40回の連載に、最新情報を加筆修正して構成。巻末には、主な参考文献と最新の年表を掲載している。
LOVE&SDGs
車いすでもあきらめない世界をつくる
スマートフォンアプリみんなでつくるバリアフリーマップ「WheeLog!」をリリースし、さらに患者会「PADM」の代表やバリアフリー動画情報サイト「車椅子ウォーカー」を運営するなど、指定難病「遠位型ミオパチー」や「多発性硬化症」と闘いながら、時代をけん引する女性の一人として国内外で活動している織田友理子さんの著書。
本作では、こうした社会貢献の一端を伝えるとともに、〝車いすでもあきらめない世界をつくる〟との信念と自身の原点、そしてSDGsに貢献できる社会を築く決意を綴ります。『心さえ負けなければ、大丈夫』『ひとりじゃないから、大丈夫。』に続く織田友理子さんの著作の第3弾。
「価値創造」の道
いま、中国で広がる「池田思想」研究
中国でなぜ、「池田思想」の研究が進んでいるのか――。これが本書の主題である。長年、中国と日本の学術交流に尽力してきた著者が、その真実の一端をつづる。著者は名門・復旦大学の学生時代、創価大学創立者の池田大作名誉会長と出会いを結ぶ。その後20 年以上にわたり創大教員として、中国の各学術機関との“懸け橋”として活躍してきた。「池田思想」研究の進展ぶりを伝える一書である。
<著者プロフィル>
汪鴻祥(おう・こうしょう Wang hongxiang) 1953年8月、中国・上海生まれ。中国・復旦大学国際政治学部卒業、博士課程中退。復旦大学専任講師、東京大学法学部客員研究員、創価大学教授を経て、現在、創価大学客員教授。専門は、国際政治学、東アジア政治、日中関係。著書に『戦後国際関係史綱』(共著、世界知識出版社、1989年)、『変貌する現代中国』(共著、白帝社、2004年)など。
浜文子の「作文」寺子屋
エッセイストの浜文子さんが、新たに書き下ろした独自の作文指導・方法論の実践記録です。
育児論を展開してきた著者による、言語教育に対する家庭の役割や、作文教育への一工夫の提案などが語られています。
読み進めるほどに、「えっ、これで本当に子どもたちは本当に作文が書けるようになるの?」「こんな方法論もあるのだ」と気づく、作文指導の新しい景色に出会える一冊です。
主な内容
第一章 虫食い落ち葉との会話
第二章 南部煎餅を片手に
第三章 絵画にタイトルをつけてみる
「人生地理学」からの出発
牧口常三郎先生 生誕150周年記念
地理学研究者・地理教育者としての牧口常三郎(創価学会初代会長)に、日本地理教育学会元会長の著者(東京学芸大学名誉教授)が光を当て、牧口32歳の時の大著『人生地理学』を平易な語り口で読み解く。さらに、子どもたちの科学的世界観形成と体系的地理教育に有効な方法として、「世界の郵便切手の収集」についても解説。第二部「切手で築こう 現代の世界像」では、32の国や地域などについて、それぞれの切手を示して紹介する。コロナ禍を生きる今だからこそ、「私たちが今いる世界をどう見るのか」を考え、豊かな世界像を自己の中に築き、創造的な人生観を形成することの重要性を訴える。『聖教新聞』の好評連載を、大幅に増補・再構成して書籍化。
ひとりじゃないから、大丈夫。
全身の筋肉の萎縮が徐々に進行する、超希少疾病の一つ「遠位型ミオパチー」──22歳でこの病気の宣告を受けた著者は、家族、恋人、友人に支えられ、結婚し1児の母に。患者会PADM(パダム)を設立するとともに、バリアフリー情報サイト「車椅子ウォーカー」を運営し、障がい者の視点を生かしたバリアフリー施策と人々の意識改革「ハートのバリアフリー」を訴える。障がい者としての海外渡航体験なども交え、健常者と障がい者が互いに認め合い、安心して生活できる社会を目指して奮闘する著者の軌跡。