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教育ルポ つなぐ お悩みカフェ

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お悩みカフェ❷ 「つながり」を切らさないで

 

〈Q〉中学校教諭・30代の悩み
「今の時代、不登校は学級復帰だけを目標にしなくていい」─そう学んできました。それでも学級担任としては、クラスに戻れなかった子のことを思うと、自分の支援は本当に十分だったのかと後ろ向きの気持ちになり、悩んでしまいます。

 

〈A〉「つながり」を切らさないで
  確かに今は、「不登校=学級復帰がゴールではない」と、制度も考え方も変わってきました。校内フリースクールや教育支援センターなど、教室以外の学びの場や居場所も広がっています。理屈の上では、「戻れなかった=失敗」ではない時代です。

 それでも担任だと、引っかかりますよね。「結局、クラスには戻れなかったな……」と。これは決して後ろ向きの悩みではありません。学級担任はどうしても〝教室〟が主戦場で、「一人も置き去りにしない」と思って走ってきた分だけ、「届かなかった感じ」が残りやすいんだと思います。

 ただ、ある意味では「不登校が珍しくなくなった時代」だからこそ、担任の役割も少しずつ広がっています。教室に戻すことだけが仕事ではなく、教室以外の学びの場や居場所と子どもを「つなぐ」こと。さらに言えば、担任であるあなたと子どもが「つながり続ける」こと。ここに軸を置くと、焦点は「戻れたかどうか」だけでなく、「つなぐ・つながるプロセス」に移っていきます。

 例えば、その子がどこかのタイミングで「ここなら大丈夫」と思える居場所を持てた。誰かと安心して言葉をわせる時間が少しでも増えた。自分なりに楽しめることを見つけた。そういう小さな変化は、教室に戻る前段階の「確かな一歩」です。

 それに、教育の成果は在学中に見えるものばかりではありません。卒業後、高校や社会に出てから、ふと支えになる言葉や経験もあります。今は見えなくても、あなたの関わりが「ささやかな自信の種」になっている可能性は大いにあります。

 だからこそ最後は、こういう丸の付け方でいいと思うんです。「教室に戻せたか」ではなく、「つながりを切らさなかったか」。切らさなかったなら、それで合格。心の中で、ちゃんと丸を付けましょう。