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教育ルポ つなぐ お悩みカフェ

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お悩みカフェ⓫ 言い直せる関係があれば

 

〈Q〉中学校教諭・30代の悩み
 生徒にかける言葉の影響力が大きいことは、分かっているつもりです。だからこそ、「今の言い方で良かったかな」「余計な一言だったかも」と、放課後に〝一人反省会〟が始まってしまいます。言葉を大切にしたい気持ちと、気を配り続けることのしんどさ。このバランスと、どう向き合えばいいのでしょうか。)

〈A〉言い直せる関係があれば
 その「放課後の一人反省会」、実はあなたが言葉を雑にあつかっていない証拠です。まずはその点で、胸を張っていいと思います。

 教師の言葉が教室の「空気」をつくる─それを分かっているからこそ、「今の言い方で良かったかな」「余計な一言だったかも」と自分にダメ出しが始まってしまう。でも実は、言葉の力を信じている人ほど、言葉に疲れやすいものでもあります。

 ここで少し視点を変えてみてください。大切なのは「いつも完璧な一言」を積み重ねることではなく、言い直せる関係を保っていることです。

 例えば後になって「あ、あれは強かったかも」と思ったら、翌日こう言えばいい。「昨日の言い方、ちょっときつかったかもしれないね。ごめん」。それだけで空気はちゃんと戻ります。むしろ生徒は、「大人も言葉を選び直すんだ」という姿を見ています。

 もう一つのコツは、言葉を〝常にポジティブ〟にしようとしないこと。元気な言葉が出ない日は、無理に励まさなくて大丈夫。「今日は疲れるよね」「そこ、難しいよね」──事実を受け止める言葉も、教室の空気を整えます。

 あえて付け加えるなら、言葉は「一言で完結しなくていい」。今日かけた言葉が、明日すぐに届かなくても、来週、来月、ふとした瞬間に思い出されることもあります。言葉は、その場で評価されるものではなく、時間をかけて効いていくもの。そう考えると、今日の反省会も、少しだけ軽くしていいのかもしれません。

 そして最後に、放課後の一人反省会には時間制限を。心の中で「はい、5分!」と決めたら閉店です。今日の反省会は店じまい。明日、言い直せるならそれで十分です。言葉を大切にする先生ほど、たまに〝休憩〟も上手に取ってくださいね。